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【2024/04/27 14:43 】 |
『Um sonho futuro』

気がつけばもう9月終わり。
卒業が近づいて、進路決めを迫られている。
どうしたものか。

最近はじめたベースの演奏、その練習場所は友人の家の道場になっている。
その日、同じようにドラムの練習にきていた俺の親戚がきていた

あいつは高2、俺は高3。
いつの間にか話題は進路の話に。


「そいや、どうすんデス?進路」

道場でそれぞれ、音をならしていた所で急に声をかけてきた親戚の鉄。

「えらく急だなぁ…」

なんだなんだ、と手をとめて振り向いた

「・・・帰るんですか?」

「あー・・・」

「フロリダ、でしたっけ?」

「ブラジルだこらぁ!!」

「アハ☆まぁどうでもいいデスけど、帰るんですか?」

てへ、と笑ってみせて質問を続けてきた
シリアスなのかコミカルなのか、わかりゃしねぇぜコイツ

「・・・・・・いや、帰りたくないからなぁ」

正直、帰ってもやりたい事ないし
両親はすでにブラジルに帰っているが、兄弟達は全員日本に残っている

「大学行くんですか」

「あー・・・専門いきてぇけど金ねぇしな。貯金も正直あんまねぇ」

「ふむ。何の専門いくんデス?」

意外、という顔で聞いてくる

「・・・・・・・・・・わらわねぇか?」

「事によりマスけど」

正直者だ。絶対笑うだろ。

「・・・・・料理だよ料理。」

「はぁあ?」

「調理系選考できる専門いきてぇっつてんだよ!!」

半ギレ状態だ。

料理をつくるのも、食べるのも好きな俺。
ずっと専門的に勉強したいと思っていた
何だか気恥ずかしくて誰にもいえなかったけど
栄養学とか、献立とか
本格的に、勉強したいのだ
料理に携わる仕事を、やりたい

ぽかん、とこっちを見たまま固まる我がはとこ

「・・・わ、わらいたきゃわらえってんだ!!」

叫んでいってやった

「・・・あんた、夢ってあったんですね」

心底驚いたという顔で言ってきた

「ま、まぁな」

笑わないのか、といった表情で鉄をうかがう

「・・・笑うわけないでしょう。人の夢を」

「!?」

からかってくるんじゃないかと思っていたが、
そこまでヒドイやつじゃなかったらしい

「正直驚きましたけどね。
 アナタは何も恥じる事いってないですよ」

「なんか気持ち悪いぜぇ・・・」

「ヒドイデスね」

ギロリとにらんできた
日ごろの行いのせいだろ・・・

「って事で、まぁ調理選考できるとこか専門受けるつもりだぜぇ」

「ま、せいぜい頑張りなさいよ」

「お、おう!ありがとうな!!!」

「・・・夢を見れるだけ、アンタがうらやましいですよ」

ボソリといった鉄

「・・・お前は?なんか夢、あんのかよ
 正義の味方。ってのはなしだぜぇ」

正義の味方、コイツの小さい時の夢だ。

「まぁ、そんなとこデス」

「おい、ずりぃだろそりゃ!」

ごまかした鉄に、おいおいとつっこみをいれる

「・・・・・・」

知らね、といった風にドラムをたたきはじめた
マジでずりぃ!!

「けっ」

聞き出すのはムリだと判断して、俺もベースをならしはじめる
ドラムとベースの不協和音。
どこまでもうるさいだけの音を、俺達はならしはじめた
とりあえず、卒業までもう後がない
悔いをのこさねぇよう
マジでやってくしかねーんだよな・・・




=====

オチない。

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【2008/09/27 22:34 】 | | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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